写真「海辺」

0からのクラシック音楽

最新更新日 2005年 8月16日

指揮者の役割

■ 指揮者の成り立ち

クラシック音楽家の中でも、指揮者は特に際立った存在です。

考えてみれば、舞台に居ながらにして、始めから終わりまで音を出さないのは、指揮者だけです。(ピアノの譜めくりとかは除いて)

しかしながら、指揮者には大変重要な役割があるようで、その為に演奏者からは、尊敬の念を込めてマエストロと呼ばれたりもするのです。

そもそも、指揮者という職業が確立され始めたのは19世紀初頭からで、それまでは、作曲家や首席ヴァイオリン奏者、鍵盤楽器奏者などが、指揮を兼ねている場合が多かったようです。

しかし、19世紀初頭になり、複雑な曲が作曲されるようになると、指揮を専門とする人間の需要が高まり、現在のように、指揮者によって演奏の水準が大きく変わると言われるまでに至ったのでした。

■ 指揮者が必要な理由

何故、指揮者に合わせなければならないのか。というと、一つに、音の時差の問題があると思います。

編成の大きなオーケストラは、横幅にしてかなりの長さになりますが、その端で鳴らした音を、もう一方の端で聴くには音が伝わるだけの時間がかかる事になります。

その時間が、演奏の際のズレになってしまったり、そもそも音量の問題で聴こえない場合も考えられます。

そこで、演奏のタイミングを耳に頼らず、視覚的に捉えるという方法がとられた訳です。

もう一つ考えられるのが、音楽性の統一という役割です。

オーケストラのメンバーはそれぞれ独立した演奏家でもあり、各人ごとに音楽への考え方を持っています。しかし、全員の音楽的な指針を統一しなければ、演奏になりません。

そこで、指揮者の出番となるのですが、オーケストラの中には、当然著名な演奏家もいるわけですから、指揮者は膨大な知識と確固とした方向性を持って臨まなければなりません。

これは、相当なプレッシャーではないかと想像します。

■ 結局大事なのは…

このように色々と苦難の多い指揮者ですが、当然、優れた演奏者なくして実力を発揮する事はできません。

CDのジャケットなどには、指揮者の名前ばかりが大きく取り上げられる事が多いですが、演奏はあくまで、オーケストラとの共演です。

結局、指揮者の能力で最も重要なのは、オーケストラを引っ張って行ける魅力(カリスマ性)という事でしょうか。

■ 注釈

▼マエストロ
イタリア語で、先生・師匠。古語では、主人・管理人、などを意味する名詞。形容詞では、熟達した・巧妙な・主要な、など。

■ 関連資料

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