最新更新日 2005年11月10日
良い言葉が思い浮かばなかったので、「録音演奏」としましたが、要はCDやDVD、レコードといった、録音された演奏(音楽)のお話です。
海外では事情が異なる国もあるかと思いますが、普段、私たちが聴くことの出来る音楽の大半は、録音演奏だと思います。
ところで、この録音演奏には、「スタジオ録音」と「ライブ録音」がありますが、この違いについて少し考えてみる事にします。
スタジオ録音の長所は、何度でも録音し直せるという事です。
その結果、出来上がった作品は演奏者の意図に極めて近いものである事が想像できます。
生演奏にありがちな単純ミスは、ほとんど見当たりません。
その為、音取り(本当は良くないですが…)や、演奏の参考、安心して聴く事には適していると言えそうです。
一方、スタジオ録音の場合、編集が多い事は覚悟しなければなりません。
特に、オーケストラやオペラなど、曲が長時間に渡る場合は、編集されている事が多いです。
著名な指揮者である朝比奈 隆が、その著書で「演奏の出来の良さに驚いた」と漏らしているように、編集が入ると演奏は大きく変わってしまうようです。
また、乱暴なものでは、編集の継ぎ目でパーカッションの残響が途切れるなどの、あからさまな物もあります。
とは言え、編集によって安定した演奏を聴くことが出来るのは、確かです。
ライブ録音の長所は、何と言っても臨場感でしょう。
演奏家の興奮、観客の高まりが伝わってきますし、拍手、喝采もそれに華を添えます。
一方、ミスタッチ(音程のズレ)や観客の出すノイズに遭遇するのは必至ですし、ソリストの場合ノリでフレーズを変えてしまう事があるので、当たり外れや好き嫌いが出やすいのも事実です。
しかし、ライブ録音が公開されるという事は、需要があるという事なので、そんなに酷いものには滅多にお目にかかれません。
蛇足ですが、録音演奏を演奏判断の基準にし、生演奏でのミスタッチやピッチのズレを批判しているのを聞く事があります。
私的な考察ですが、録音演奏と生演奏の違いは、「演奏家と観客との交流があるか否か」であるように思います。
良い演奏家ほど、観客とのフィーリーングを大事にするものだと思いますし、観客の協力の元に、良い演奏は成り立つものだと思います。
その為には、少しのミス(無い方が良いのは当然ですが)など些細な事ではないでしょうか。
完璧な演奏を聴きたければ、最上のオーディオで録音演奏を聴けば良いのでは? …と、思ってしまうのです。
もちろん、観客を馬鹿にしたような演奏というのも、存在するのですが…
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